はじめに
前回の記事でも書きましたが、LINE BOOT AWARDS 2018にエントリーし、2018/11/10(土)開催のファイナルステージに出場してきましたので、その報告と振り返りを書いておきたいと思います。
※つくったものとかは前の記事の内容や応募作品ページをご参照ください
結果
まずは結果から。
- 展示審査にて落選(決勝の決勝、プレゼン審査には進めず…)
- エーアイさんのAPIパートナー賞受賞
となりました。
振り返り
エントリーについて
前の記事にも書きましたが、
- Clova Friendsが当たったこと
- Alexaのアワードを観たこと
- Cogbot勉強会のLTに触発されたこと
がエントリーのきっかけです。
Clovaが手元にあるから「何か開発したいな」と思え、Alexaのイベントで「自分も機会があれば参加してみたいな」、
LTで「短期間でも応募しようとする人がいる」という話を聞いたという3連コンボで、見事にエントリーまで一直線の気持ちになりました。
ひとつでも欠けていたらエントリーはなかったですし、結果として多少なりとも評価をいただけたので、本当にいい流れだったなと思います。
開発で気を付けたこと
エントリーまでの開発期間は実質4日間のみでしたが、短期といえどきちんと戦略を立てました。それは、「VUI/Botならではのサービス」を意識したことです。
事前にAlexaのアワードのファイナルを見に行っていたこともあり、スマートスピーカーのスキルを作るならば、スマートスピーカーを使う意義が絶対に不可欠であり、それが審査においても重要だと考えていたからです。
特にVUI(Voice UI)は音声のやりとりでシステムとのI/Oを実現するため、使い方によっては著しくUXが下がります。
「それアプリでよくない?」「Webのほうがいい」「チャットボットでやったほうが楽」と思ってしまうようなものをVUIで実装してしまうと、だれも使ってくれなくなります。「手が使えないときはVUIのほうが楽だからVUIのスキルが必要」とかそういう理由が必要ということですね。
また、今回はLINEのアワードですし、評価ポイントにも含まれていた「LINEらしさ」も意識しました。
なので「VUIである必要性」「LINEならではのメリット」は絶対に入れようと思い、逆にそこさえクリアできればある程度のところまでは進めるだろうという確信もありました。
ファイナル進出自体が24/1125ということでしたが、ここまで残れたので今回とった戦略は間違ってなかったんだなと、安心しました。
技術面の工夫
やはりバックエンドをAzureにサーバーレスでつくった点です。
慣れたAzureでの、手軽に開発できるFunctionsのおかげで、短期開発を実現できました。
(ずっと使いたかったCosmos DBも今回はじめてちゃんと触れました。それもよかった点です)
また、VUI開発は非常に制約が多いので、ちょっとした技術的アイディアひとつで他とは一味違うサービスを作ることができるのではとの考えから、Clovaの使い方で技術的な工夫を入れることを意識しました。
そのひとつが今回のサービスの肝だった「Clovaの音声とBotへのメッセージ送信の同期」で(予選突破時のフィードバックでもLINEの方からお褒めの言葉をいただきました)、もうひとつが、予選突破後・決勝前に追加した「Clovaスキルの一時停止&再開」です。
細かい話はここでは触れませんが、技術的に結構おもしろいと思うので、その話は12/23にQiitaの LINEBot&Clova Advent Calendar 2018 に書く予定です。
展示審査のこと
決勝は、プレゼン審査の予選として展示審査がありました。チームごとにブースが用意され、そこで審査員や一般のお客さん(一般投票もあり)に作品を見ていただきます。
展示審査はデモを中心に見せていきました。 が、一般のお客さんも含め、来ていただいた人にはかなり好意的に見ていただけたようです。
こういった経験ははじめてだったので、「すげー!」とか言われるととてもうれしいですね。
結果はここで落選ではありましたが、控えめに言って、展示審査、めちゃくちゃ楽しかったです。
反省点は、展示ブースが地味だったことです。
用意された模造紙を貼ったくらいで、ほかに資料とか飾りとか、なにも用意できなかったところが、ちょっと他とくらべて映えなかったかなと思います。もっとたくさんの人に来てほしかった…。
完全に一人での参加でしたし、しゃべりとデモのみでの勝負という感じで、けっこう厳しいなと思いながらやってました。
準備もぎりぎり。ごはんやトイレの時間もとれず。こういうところはチーム参加のところがうらやましく思えましたね。
最終プレゼンを見て
レベルが違う。それに尽きました。
自分が展示審査まで残ったのが奇跡かと思うくらい、自分のつくったものとは力の入れ具合が違いました。
数日で作ったものを持って行って、勝てるかもとか勝ちたいとか一瞬でも思って申し訳ありません、、、汗
プレゼンも含め本当に素晴らしく、圧巻でした。特にグランプリの高校生。すごすぎです。
プレゼンが高校生とは思えないほどの完成度と話し方で、しかもプロダクトはユーザーテストを重ねに重ねクオリティを上げている。
勝てるわけないですねこんなの。自分もそれを超えるくらいの仕事やプロダクトづくりがしたいなと思いました。大尊敬。
APIパートナー賞受賞について
本当にありがたかったです。
アワードの応募締め切りぎりぎりに「APIを使いたい」という連絡に快く対応いただいた点も含め、すばらしいAPIを提供いただいた株式会社エーアイさんには本当に感謝です。
展示ブースにも来ていただきまして、本当にうれしかったです。ありがとうございました。
Clova&LINEで絵本読み聞かせ、展示審査は突破できなかったけどエーアイさんのパートナー賞いただきました!ありがとうございます!琴葉姉妹のグッズ!
— ひらりん (@himarin269) 2018年11月10日
#linebootawards pic.twitter.com/fIfOnfZJNH
今後の展望
LINEの方にもブラッシュアップしてね、と言われたりしたのですが、エーアイさんのAPIが法人利用のみだったり、Azureの運用コストがけっこう高かったりでなかなか正式リリース、とかを考えるのはハードルが高いかなぁと思ってます。
展示審査でも何人かのかたにもうリリースされているんですが?と聞かれ、(リリースできる見込みもないけど)「まだなんです…」と答えたりしてました。
ただ、
昨日はよほど悔しかったのか刺激を受けたのか、今回出した作品のちょっと狂った発展アイディアが夢に出てきた。作って来年、リベンジしたい… #linebootawards
— ひらりん (@himarin269) 2018年11月10日
ということもあり、ちょっと続けてみようかなと思ってます。
APIの利用期限が間近なため正式リリースはすぐには無理ですが、今回の作品を大きく進化させるなり全く新しいものを作るなりして次のアワードに再挑戦したいと思います。少なくとも、実サービスとして運用しているレベルでないと、勝負にならないということが今回の最大の学びなので、次に挑戦する際にそこは妥協できないなと思います。
おわりに
最後に、11/11を記念して、プリッツ服を着たうちのClovaの写真で締めたいと思います。
プリッツの懸賞で当選させてくれたグリコさんにもこの場を借りて感謝です。
今日は #ポッキープリッツの日 ということで、昨日の #linebootawards ファイナルに連れていってくれたうちのClovaを紹介します pic.twitter.com/kNUmZmFhtO
— ひらりん (@himarin269) 2018年11月11日
以上です!